《27回目》
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に対する日本生殖医学会からの通知(2020年5月18日版)
2020年5月18日、日本生殖医学会が新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に対する通知をサイト上に掲載しました。
2020年4月1日に日本生殖医学会会員に向けて「新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に対する日本生殖医学会からの声明」を出し、不妊治療の延期、すでに採卵周期で治療が進んでいる場合は、採卵後凍結を勧められました。
年齢との戦いでもある不妊治療は、自分が計画していたようにすすまないことで多大なストレスを感じている当事者も多かったことと思います。
5月14日付で特定警戒都道府県の5県を含む39の県で緊急事態宣言が解除になった状況をうけ、
1)不妊治療(人工授精、体外受精・胚移植、生殖外科手術などの治療)の延期を選択肢として受け入れた患 者さんに対して、COVID-19 感染防御と感染拡大防止の対策を可能な限り施行した上で、以下の点に配慮し不 妊治療の再開を考慮してください。
2)感染の動向が都道府県や地域によって異なること、患者さんごとに背景や感染した場合のリスクが異なる 可能性があることなどから、不妊治療の種類と実施の可否についての選択は患者さんへの十分な説明と同意 のもとに医師と患者さんでよく相談して実施してください。
3)COVID-19 感染に対する医療供給体制などの社会状況にも配慮しながら、それぞれの状況に応じた適切 な医療を実施してください。
といった提言をだしたのです。
やっと「状況に配慮し、相談しながらすすめていっていいですよ」ということになったのです。
もちろん、安全が確保されたわけではなく、警戒しながらであることには変わりありませんし、妊娠後の慎重な対応もこれまでと変わりません。
それでも治療が始められることは朗報です。
今後の新型コロナウィルス感染症に関する情報の収集は十二分に行いながら、ご夫婦で治療の進行を決めていけるといいですね。